価格は商品の性能や品質と並べてお客様にとって重要なものです。
物が売れない時に一般的にどうするかというと一番最初に普通の人がすることは値下げをします。
昨今、コンビニやスーパーでPB商品を見かけることが多くなりました。
PB商品とは企業がOEMと提携し、ナショナルブランド(正規商品 )と同等レベルの商品を企画生産し安価で販売されている商品の事です。
薬で例えるならジェネリック薬品も一種のPBのようなものです。
PB商品は確かに安いのですがこんなに安くて大丈夫?
と不安にさせられた経験はみなさんありますか?
安いことはいいことなのですが一定の安さを超えるとお客様の心理は『お買い得』から『安かろう悪かろう』という気持ちに変わる物なのです。
また、価格を下げると収益が必ず落ちます。
この不毛の値下げ合戦をやめるには少しコツがあります。
それは『ストーリーを作る』のです。
例えばあなたは宝石屋さんだったとします。
そしてここにスイス製の結婚指輪( 15万円)がありますがこれから結婚されるお客様にたいしてあなたならどうやって売り込みますか?
・いつもなら18万円だけど今買ってくれれば15万円に値引きしますよ。
・他社より安くしますよ。
・数量限定あと1つしか残ってませんよ。
安易にこういった売り込みをどうしてもしてしまいがちですよね?
この場合どうやってストーリーを作るのか?
この商品を見ているお客様に私ならこう話します。
(営)
お客様なかなかお目が高いですね。
これは時計のロレックスで有名なスイスで生産された物なんですよ。(客)
へーそうなんだだから高いの?(営)
確かに安くはないですね。
ところでお客さんはスイスって行ったことありますか?
アルプスの少女ハイジで有名な国ですが時計メーカーや宝飾品のメーカーが多くてスイス人は手先が器用な人が多いんですよ。なぜかというとスイスの冬は雪が多くてなかなか外に出られないので家の中で内職をするという習慣があるからです。
こういった風習がスイスのモノづくりに反映されているんです。この指輪も職人さんが丁寧に一つ一つ作り上げた物なんですよ。
(客)
なるほどなかなかいい物なんだね。
だけど金額もう少しやすくならない?(営)
確かに金額は少し高めですが、この金額(15万円)にこれから夫婦で一緒に過ごしていく時間(仮に60年)で割って計算してみてください。
年間たったの2500円ですよ。
品質も間違いのないもので保証もあります。
ぜひ買ってみませんか?
こう言われると同じ商品でも何十倍もいいものに感じられます。
みなさんも商品を売る時にひと工夫してストーリーを作りませんか?
ちなみにこの指輪の話は私が指輪を買った時の話です。